77億の感動
Sarasota Art Show
アートショーに行った。
陶芸家の友達が私の街のアートショーに出るという。
アートショー、、、
「何それ?」
「う~んなんていうかなぁ、説明しにくいねぇ、ギャラリーでだすのは知っちゅうね、これは違うよ。
大きな世界でね、小さいのよ。ここでやれると食べていくしね。
ふぅ、食べていくのはまた違う世界ねぇ、あまり風が吹かんしね。まぁ、かまん(かまわない)けどね。
選ばれたアーティストが作品を出してね、ブースでね、売ってね、、、あんたの住む街は買い手が多くてね、選ばれるのがたいへんでね、毎年は無理みたいでね、、」
いつものことやけど、彼女との会話、ようわからん。
あんた、陶芸家でよかったなぁ、あんまりしゃべりなやぁ~、ガハハ~。
で、
彼女が家に晩飯を食べにきて泊り、
翌朝、一緒に会場を行くことになった。
大阪府立体育館を思わせたでっかいコンベンションセンターは
アーティストのブースが100ほど集まり、
彼女のブースは、昨日4時間もっかかってセッティングしたという。
ブースは3畳間くらいの大きさ。
自分でライトを取り付け、カーテンや壁を持ち込む。
作品には値段がついており、アーティストが自分で売る。
私の友達はいすに座り込み、入ってくる人と話をし始める。
「あんた、しゃべったらわけわからんから、あたしが売ったる」
あたし登場。
170ドルの絵が一枚売れた。
やるやんか、あたし。
けどその後は、たいして売れなくて、
彼女は彼女らしく、
わけのわからん言葉で買い手とふれあうのが、
実はよく売れる、と学んだ。
アートショーのお客様はコレクターとまではいかないけれど、
アートが好きで、数千ドルの彫刻や絵を買っていく。
でも数十ドルの作品を目指して、
アーティストから直接買うのが楽しくて来る人もいる。
とか、
彼女のお客様で、こんな人もいたらしい。
「このつぼね、私の夢の中に出てきたのと同じなの。買うわ。私ね、パートのおばさんで、お金なんてないのよ。このお金を払うと、次の電気代が払えないかもしれないわね。でもいいの。これは、私、絶対ほしいの。」
つぼの夢?どんな夢だったのだろう?
私の友達は彼女の言葉に感動して、言葉を失い。何もきかなかったという!
^&*@# しゃあないやっちゃ。
「アホやねぇ!」と言うと
「あんたに言われたないわぁ~」
愛くるしいツッコミ返しするのであった。
ミシガンから来たアーティストの友達も来ていた。
でっかいバンでアメリカ中のアートショーをいくつも行くのだそうだ。
話によると、アートショーにもレベルがあって、トップのショーになると、
何万ドルの作品が、名高いコレクターに買われていくこともあり、
そのショーに選ばれるために、プロの写真家に写真をとらせ、
売る、のだそうだ。
ビジュアルアートの世界のビジネスは、
パフォーマンスより底知れない多様性をもって、
水平線を歩くようにつかみどころがない。
だからおもしろい。
例の陶芸家の友達のブースに戻ると、待ってましたとばかり、
「くにちゃぁ~ん、あたし、いろいろ受け止めたいねん、
水平線がみたくなったから、ビーチい行くわ。ブースみとってぇ~」
おいこら、友達よ、ビーチに行ってる場合か。
彼女はだからおもしろい。
水平線を軽やかに歩いておくれ!
by kunikotheater
| 2009-12-08 04:11
| 77億の感動の研究
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