77億の感動


アメリカ在住のパフォーマーです。世界人口77億の感動研究中。プロフィールは下のカテゴリーから。
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ムームー

もし日本に帰って住むとしたら、博多に住みたい。
行ったことはないし、博多のことは何も知らない。
友達が、よか、っていうけん、いつの間にか
よかよ、って思うようになったと。
ヒトがよか&魚がよか、
ほんで、
「あ~たしがよかっていうたらよか」
博多オンナは話が早い。
おもろい友達。
おもろすぎるから、スカイプで長話をよくする。

私がフロリダに住み始めた頃、彼女が引っ越してきて、
おもろいわ&料理旨いわ、で、私はいりびたっていた。
が、彼女はそのうちマイアミ、フィラデルフィアに引越し、
今度は、夫君の母国のおスエーデンへのお引越し。
おったまげました。

a0105219_10195572.jpg鼻がきくのか、スエーデンで、大阪人をみつけ、
手延べうどんもどき、足ふみうどんを作らせたり、
鰯釣りにいって、100以上も釣ってきたり、
空港での荷物超過料金を「払わん」で通り抜けたり、
相変わらず、おいしいネタにあふれていらっしゃいます。

最近は、大阪弁が彼女のマイブームです。
「山ちゃ~ん、でんがな、まんがな、、、今なにをオーダーしてるか、いうたろけ?」
こらぁ、そんな大阪弁、誰がしゃべるねん!
「聞いて驚きなはれぇ。ムームーでんねん」
????
ハワイのムームー?
私は椅子からこけて笑い、床を這いながら更に爆笑。
何が嬉しぃて、北欧でムームー着るねん!
ほんでとりあえずはそのけったいな大阪弁やめよし!」
「着たくて着たくてしょうがなか、頭につけるプルメリアの花飾りも買うったい」
寒いやろが、、そんなん着てスエーデンの夏をすごしたら、、、、
「よかとよ、したに毛皮のパッチはくけん」
はくなぁ~~

最近あたしのこのブログを読み始めたみたいやから、
ネタ代とか催促されそうで怖いが、
許してよ、だってアナタ、
いいオンナやし、実は美人やし、ええ母親やし、料理はプロやし、掃除もプロやし、アートセンス抜群やし、めちゃやさしいとこがあるし、誠実やし、尊敬でけるし、、、、

たまにほめると、キミはいうだろう。
「あんたが言うとキモイ。よかごとしんしゃい。」ちゃんちゃん♪
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by kunikotheater | 2010-06-07 09:58 | エッセイ

我思うゆえに我あり

a0105219_11493050.jpg目医者にいったら
コンタクトの度が変わって、見え方が随分変わった。以前よりよく見えるようになった。
すると
鏡で自分の顔を見ると、細かいところが見えて、
気分が悪い。
私はもっと美人だと思っていた。
家だって、細かいところが見え、
やたらほこりっぽいではないか!
もっと美しいおうちだと思っていた。

鏡の中の私は違うもうひとりに私に思えた。
今見える家は、違う家に思えた。

違うわけがない。
同じものである。

そんな思いのまま、キッチンへ行くと、
白ワインがボトルの半分しか!残ってない。
が、
、、、、半分も!残っている。
と思うことに罪はない。
どちらが真実なのだろう?
いったいどれが真の存在なのだろう?



我思うゆえに我あり。

フランスのデカルト兄貴がかつて謎めいた言葉を残してくれました。
何が真実であるか、
何が真の存在であるか、
禅の坊主連中は、知りません、という。
そしてそこに真実がある。
デカルト兄貴は、
思い続ける自分の存在を感じ、
ゆえに
これは疑えない存在だぜ、っていう真実を投げかけてくれます。

じゃぁ、あたしなりにチョット飛躍して、、、、
考えたり感じたりすることが、私の存在の感触なのであれば、
思いの彼方からやってくる夢も、私の存在の一部で、
夢というのはまんざらの戯言でもないと考えていいでしょうかね、兄貴。
たとえその夢がかなわなくても、
思っただけでも、私の存在の証しがあると思ったりして、
弾む心で、
デカルト兄貴を読む土曜の夜でした。
Rock'n Roll~ ★



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by kunikotheater | 2010-06-06 08:50 | エッセイ

水が危ない



ルイジアナの海がこんなになってしまった。
黒い塊は石油。ルイジアナ油田爆発による、
深海からのオイルパイプからのオイルの流出事故。
フロリダは数百マイル、離れているだけで、
今にも同じ被害が広がる可能性大。
もしそうなったら、
普段から、美しい海を当たり前にしてきただけに、
想像を超えるおそろしい出来事になりそうです。
だって、まだ、流出の場所をふさぐことができずにいるのですから。
もう10日以上もたつのに。

おまけに、石油会社の国会での答弁は、
「うちの会社の責任ではない」
ときたものだから、無視状態ではどうにもなりません。

仮に尽力と時間の問題で、
フロリダへの流出を防ぐことができたとしても、
ルイジアナやアラバマはすでに、取り返しのつかない海の汚染で、
共に考えていかなくてはならない深刻な問題です。

ニュースは以下です。

【アメリカ・ルイジアナ油田爆発】非常事態宣言4州に=原油流出拡大、過去最悪懸念も-米南部沿岸[10/05/01]

米南部ルイジアナ州沖の石油採掘施設の爆発事故により大量の原油がメキシコ湾に流出している問題は、
海底油田の封鎖作業が難航、大量の原油が沿岸部に迫っている。
メキシコ湾に接するミシシッピ、アラバマ、フロリダの各州は30日、前日のルイジアナ州に続き
非常事態を相次いで宣言。4州で大規模な汚染被害が懸念されている。バートン大統領副報道官は1日、
オバマ大統領が2日に沿岸地域を訪れる予定であることを明らかにした。

米メディアによると、海底油田からの流出量は1日80万リットル以上とみられ、これまでに少なくとも
600万リットルが流出した。1日の流出量は約400万リットルとの推計もあり、流出が長期化すれば、
1989年にアラスカ沖で起きた原油流出事故(約4200万リットル)をしのぎ米史上最悪となる恐れがある。

今回の爆発事故後、流出した原油の帯は長さ約200キロ、幅約110キロに拡大。その広さは東京都の
面積の約10倍に相当する。沿岸の一部に原油は漂着し、ルイジアナ州ニューオリンズ南東約110キロでは
黒い油まみれの水鳥が確認された。

ワシントン・ポスト紙(電子版)によれば、ルイジアナ州は米国沿岸湿地帯の約40%を占め、
魚介類の有数の繁殖地。野生動物や希少植物など生態系への深刻な影響が懸念されている。

英メジャー(国際石油資本)BPは爆発後、海底油田に無人ロボットを送り込み、流出元の遮断を試みているが、成功していない。

ソース 時事ドットコム 2010/05/01-23:17
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by kunikotheater | 2010-05-13 01:53 | エッセイ

母の日 グッドアイデア!

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去年、
母の日のためにオーダーしたお花が日曜日までにつかなかった。
業者の方が、
結局は月曜日の朝になって、
万事を尽くしたが、間に合わなかったと、
お菓子の包みをもって、店主と共に謝りにいらした。
母も私も、そのお気持ちに、感動した。

母の日というのは、ちょっと罪なものです。
母親としたら、その日に何かしてもらわなかったら、がっかりするだろうし。
子供側とすると、その日をうっかり忘れるわけにはいかない。
毎年のことだけに切実になってしまう。

ふ~む。

一日、ってするから、いかんのです。
1週間にせぃ。
一日っていうたら、
こっちだって、その日に達成するプレッシャーかかってしまう。
1週間あったら、プレッシャーも分散されていい。

1週間あったら、業者だって、ゆっくり配達できるし、
一日に対する焦りもない。

あ~、あたしって天才。

世界中に発表したい。
でも、絶対、誰も聞いてくれてへんから、
おかんに私の天才ぶりを電話しました。彼女は声を弾ませてのたまった。

「せやろ、天才は天才を生むねん」 ★

ズルッ、私は椅子から落ちました。

立派なお言葉をいただきました。
お~ぃ、座布団10枚持ってきな。

偉大な母達に、Happy Mother's WEEK !



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by kunikotheater | 2010-05-11 08:11 | エッセイ

プリンシパルのない日本

フロリダのイーボアシティはキューバ移民の街。
バーに入ると、レンガの壁、木のテーブルの昔ながらのインテリア。
日本のウイスキーが置いてあった。
キューバはどっしりした昔からのじじいとおばばの文化だと思う。
男も女も年齢に関係なく、セクシーである。
男からは巻き煙草、女からは強い花の香水の香りがする。

NYから戻って、すぐにフロリダのタンパのショーがあって
なぁんかウロウロしたくて、寄ったのです。
もったりしたオーストラリアのシャドネを飲んで
バーのカウンターの、ウイスキーと巻きタバコの箱を見ていると、
大阪のおじの家を思い出しました。

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おじは、三船敏郎みたいな白いスーツにパナマ帽をかぶって、
遊び人のような格好で会社に出かける人でした。
もうひとりの長兄のおじがよく言ってました。
「あいつはなぁ、頭がキレたんや。
戦争で学校に行けなかったんや。おもろなかったと思うわ。トルストイの好きな男でな、、、」
彼は、戦後の闇市場で、賭け事に勝つ計算に強く、ひと儲けしたけれど、いくつか保証人になって、大借金をかかえて会社に勤め、上司を殴り何度か会社を変わった。

私はおじ家族と同じハモニカ横丁に住んでいた。
カギッコだった私は、学校の帰りにおじの家で過ごすことが多かった。
雨の日は外に出れず、じっと綺麗なウイスキーのガラス棚を見て雨音を聴いていた。

「おもろなかった」日々をおじは飲んでばかりいた。
胃潰瘍から胃がん、49歳の若さで逝ってしまった。

白洲次郎さんを「アメリカ占領下を背負った男」という。
それは彼一人ではなかった。
プリンシパルのない日本を背負い、
多くの若者達が必死に生きた。

おじは胃がんで入院していた頃、
うな丼だの、天ぷらだのを持ってこいといい、
私は、おばがこさえたお弁当の出前係りだった。
おじは、浴衣のような寝巻きに帯を低く巻き、
西部劇のジョン・ウェインのようだった。
私は小学生で、ハンサムなおじに照れくさかった。
「しっかりべんきょーしてるか?東大いけよ。京大でもええど。ほれ、この本をやろう。チェーコフや。有島も読めよ。もっていけ。」

おじのぶんまで、私はプリンシパルを持って日本人としてしっかり生きていけるだろうか?

昼間のバーは人けがなく、もの思いにふけってしまった。
たまにはいいのだと思う。
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by kunikotheater | 2010-03-14 07:05 | エッセイ

不思議な野菜

先週の土曜の朝、
蚤の市で不思議な野菜が売られていた。

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声をかけてみた。
どこから来たの?

不思議な野菜は不思議な声でつぶやいた。
土の国から。


じゃぁ、土の国の話をきかせて。
嫌よ。

どうしたら話してくれるの?
そうね、みっつのモノをもってきてくれたら
話してあげるわ。

ねずみ色の猫。
決して吹かない風。
泣かない地球。

あのぉ、
土の国ならそうかもしれないけど、
ここには、
吹かない風なんて、ないし、
泣かない地球だなんて、、、どうしていいかわからないわ。
ねずみ色の猫ならいるけど、、、。

不思議な野菜は冷たくつぶやいた。
ここでは、
なんでも手に入ると思っているでしょ。
そういうところが嫌いだわ。
そして
なんでも聞けば教えてもらえると思ってるでしょ。
土の国の話、してあげないわ。


いじわるな野菜もいるもんだ。
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by kunikotheater | 2010-03-12 15:06 | エッセイ

キャロライナのブーツ *長い短いお話*

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ノースキャロライナのショーの仕事が終わって、
チャペルヒルの友達に会いにいきたくて、
電車に乗ることにした。
ドライブしてもいいけれど、
最近できた新しい電車、乗ってみたかった。

飾り気のない教会のような入り口を入り、
見回すけれど、誰もいなかった。
アメリカの田舎の駅、こんなもんだ。

電車のチケットを買うマシンは
クレジットカードだけでなく、
私のグリーンカードを通さねばならなかった。
故障だろうか、
緑のライトが点灯し、
クレームがつき、通れない。

若い乗務員が、ドアを開けて、
コンピュータをちらっと見て言った。
「なるほど、
履いておられる、その茶色のブーツです。
あなたが靴屋さんでそのブーツを買ったとき、
はいてみてすぐにレジに歩き出し、
接客していた店員を無視して買ったでしょ。
それがクレームで残っているのです。
あなたのグリーンカードにはすべてファイルで記載されています。」

「そ、そんなことを言われても、、、、
じゃぁ、そのクレームを解消するためには、
どうすればいいのですか?」
私のグリーンカードはアメリカでの永住権を示すものなのに
全く関係のない情報まで入力してる。移民局のしそうなことよ。やれやれ。

乗務員はクイズに答えるかのように、私がどうするべきかを答えた。
「そのブーツを黒に塗り替えて、
茶色のブーツは買わなかったことにしてしまうのです。」
「それですむのなら、構わないけれど、
そんな面倒なことはしなくて、いっそのことこれを捨ててしまうというのはどう?」
乗務員は少し考えて、言った。
「それはいけません」

乗務員は奥からバケツとエプロンとペンキを持ってきた。
「よくあることです。すぐに始めてください。」
「あのぉ、、このかごのりすはなんですか」
「そのしっぽを筆に使ってください」
「え?」
乗務員は忙しそうに、切符の整理をしながら、私の顔を見ずにいった。

私は、時間がなく、選択がなく、仕方なく、
りすをかごから出した。
すると、りすは鳥のように一瞬のうちに2メートル近くはばたいた。

乗務員はあきれて言った。
「困ったなぁ、これだから、初心者は困るんだ。」
彼は、また奥に行き、
今度はうさぎの耳を両手でつかみ、差し出した。
「次はこれを使ってください。」

「あのぉ、ふつうの筆とかブラシとかないのですか?
なぜこんな生き物を使うのですか?彼らにとったら、いい迷惑じゃないですか?」
私はできるだけ論理的に言った。

乗務員はあきれて言った。
「困ったなぁ、これだから、空が青いんだ。
あなたみたいにおセンチなヒ人が空を青くするのです。
いいですか、青っていうのは、気持ちを静める色なんです。
そして、気持ちを‘沈める’色なのです。
うさぎの耳で色をぬっていかないと、空の色はいつまでたっても、悲しい色なのです。」
私は、乗務員の冷静な口調に、負けずに冷静に彼の話を中断した。
「なぜ、うさぎの耳で私のブーツを黒に塗ることが、
空の色と関係あるのですか?」

乗務員はあきれて言った。
「もう、まるきり困っちゃうなぁ、そんなセンチな論理で、勝とうとする人は、
死んでもらうしかないですね。」
「そちらの改札口へ行ってください。」

私はひとけのない改札口の脇に連れられ、
死ぬ覚悟をした。
けれど、よく考えると、
こんなことで死ぬのはつまらない。
携帯電話のGPSを見ると、私は、昨日、トレッキングに行った森林公園の近くにいた。
そこの管理人のおっさんといつかデートをしましょ、と彼の電話番号を携帯に入れたのを思い出した。
死の改札口で、乗務員がのろのろと何かを用意している間に、
電話をした。

乗務員に見られないように、電話をしようと思ったのに、
私の電話は大きなブラックベリーで、
乗務員はすぐに察知してしまい、電話を取り上げた。

乗務員は、あきれて言った。
「困ったなぁ。電話にすべてを頼っていると、いつまでたっても、空の色は変わらないよ。」
ため息をついて、
さらに、私のかばんを丸ごととりあげて、
手ぶらの私を改札口の真ん中に立たせた。

何もかもひとりでこなしている乗務員は、
コンピューター室と、改札口を急ぎ足で往復して、
私の死刑を進めるのだった。
私はやっぱり死にたくなくて、
神様にお願いした。
「私は自分の意見を言っただけなのです。
うさぎだって、りすだって、意見をもっていると思います。。
自分の体を筆に使われるなんて不公平だと思ってると思います。
不公平がまかり通る世の中を、どうかお助けください。
空が青かろうと、悲しかろうと、進化していく私達は、どうにかしていけます。
私が生きていくためにはどうすればよいのか、どうか、智慧をお与えください。
わたし、、なんでもします、。
悪い行い、やめます。
スピード違反も嘘の税金申告も酔っ払ってブログ書くのもやめます。
仕事してるフリもやめるし、納豆を食べない夫を蹴るのもやめます。
な、なんでもします。私に智慧をお与えください。」

沈黙の中、私はじっと立っていた。
そこへ爆音と共に、でっかい戦車のようなジープが
改札口にのりこんだ。
武器のつもりか、大きな岩を車のてっぺんに乗せていた。

「お~い、大丈夫か?森林公園の電話はテレビ電話だから、状況はすぐに把握できたよ。
時々、観光客がこういうトラブルに巻き込まれるんだ。さ、車に入ってよ。今から、岩を転がすから。」
「待って、何をするの?岩でこの改札口をつぶすってこと?
そしたら、中にいる乗務員もつぶされて死んでしまうわ。
ね、それは暴力を使って戦うことになるわ。
お願い、ちょっと待って。何かいい智慧がないか考えているところなの。」
「アホなことをいうてる場合か?
そういうセンチな論理は、時と場合を選ぶんや。
暴力には暴力で勝たなければ、正義が通せないことだってあるっ。
さぁ、乗務員が出てくる前に、岩をころがして、ここから逃げるんや!」
「待って、いい智慧があるの。」

私は、コンピューター室に入って、乗務員を呼んだ。
「すみません。空の青を変えるために、孔雀の尻尾がいいことをご存知ですか?
私の近所の人がいつか言ってました。お連れしますので、車に入ってください。」
「困ったなぁ、もう死の改札口のプログラムができたから、すぐに死んでもらわないと、30分以上すると、また、プログラムのし直しだ。
だめだめ、先に死んでください。僕は忙しいんですから」

さらに、乗務員はあきれて言った。
「そんな無茶はできない。だめ。先に死んでもらってからだ。」
すかさず、私は言った。
「私が死んだら、どこへ行けば孔雀に会えるかわからないでしょ。」
「そういうセンチな論理で勝とうとするところが、大嫌いだ。」
「センチな論理じゃないわ。簡単な論理だわ。
そうやってセンチな論理と決めつけるあなたは、市民権の裁判にかけられても文句はないわ。」
乗務員は裁判という言葉に固まった。
彼はよくできたロボットだった。
固まって、瞬間にサーキットが止まって、こめかみに赤いライトが点灯した。

私は固まった彼を車にのせ、
無人になった改札口に、岩を転がした。改札口は粉々になった。

乗務員はあきれて言った。
「どうして僕を殺さなかったんですか?」
こめかみの赤の点灯は消えて、以前のように、ニンゲンのように話す乗務員だった。
「殺し合いでなく、話し合いで決めれることはまだまだあるわ。」
「センチな論理で勝とうとするのですね。」
私は例の茶色のブーツを脱ぎ、
自分の手をペンキにつっこみ、ブーツを手で黒に塗りたくった。
「これで文句はないでしょ。」

乗務員はあきれて何も言わなかった。



話はこれで終わる。
ところで、、、、 なんだけど、
この主人公の「私」は、私ではない。
私も、センチな論理の持ち主だけれど、、、。

そして私みたいな論理の持ち主はこの世にいっぱいいる。

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by kunikotheater | 2010-02-13 23:48 | エッセイ

ハイチ地震 3匹の子豚 あたしにできること

★★★
昔むかし、あるところに3匹の子豚、ブー、フー、ウーがおり、それぞれが独立し家を建てました。
ブーは金持ちで、立派なレンガの家を建て、
あんまり金持ちでないフーは、木の家、
貧乏なウーはわらの家を建てました。
ある日、
ふくろうが町中に「来年大地震が起きるよ~」といいました。
ブーは鉄のパイプで家を補強し、
フーはできるだけお金を使って家を補強し、
ウーは何もできませんでした。
大地震で、金持ちのブーの家は残り、
あんまり金持ちでないフーはまぁまぁ残り、
貧乏ウーは家が崩れて死にました。終わり。
★★★

ハイチ地震は、被害の悲惨さと共に、
貧しい国の現実に私達がより添うときをくれたように思う。
合掌。

そこで思ってしまった。
どんな金持ちであろうと、地震は地震、平等にふってくる。
だけど、その対策と準備に、貧富の差が出て、
いくらかの被害の大小が起きてしまうのではないか?
NY Timesによると、
地震の研究者がハイチに前もって、地震の予告をしたのだという。
けれど、ただでさえ政治経済不安定に苦しむハイチ、何もできなかったのだという。

フロリダは数年前、ハリケーンが続き、
私のすぐそばの家が吹っ飛ぶくらいの被害があった。
けれど、時はブッシュ政権、ブッシュの弟がガバナーだったので、
ありとあらゆる援助がきて、フロリダの復興は予想以上に早かった。
ニューオリンズのハリケーンからの復興と比べたら、天地の差があったと思う。
それは、被害の大小にもよるし、
言葉でわかるほどのものではないけれど、
多くの要因のなかで、
ルイジアナの政治家のパワーと州の経済力、の弱さが要因のひとつにあったと、私は思う。

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☆☆☆
昔むかし、昔むかしいた3匹の子豚の子孫が、
れんがの家、木の家、わらの家に、それぞれ住んでおりました。
ある日、ふくろうが大地震の予告をした時、
金持ちブー子孫は貧乏ウー子孫を前もって助けてやり、
大地震がおきても、ウー子孫は死にませんでした。終わり。
☆☆☆

よし、金持ちブー、かっこいいぞ!
ふむ、貧乏ウー、生きて頑張れ!
よっしゃ、今日のあたし、オマエが一番あかん。もっと歩け!
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by kunikotheater | 2010-01-17 00:24 | エッセイ

寝正月ヒーロー

お正月は寝正月。
お雑煮は普段のお味噌汁におもちが入るだけ、
部屋の飾りつけは、たまたま持ち込んでいた、自分の生徒が描いた干支の絵。
うちの母は昔から、そんなんでした。

そういうノリ、一体なんやねん?
ふ~む、
ひとつには、ケチというのがある。
もうひとつには天性のずぼらというのがある。
もうひとつには、、、、

***

今でも覚えているのですが、
学校の教師の母は、時折、自分の生徒を家に泊まらせていました。
恵まれない家庭状況の生徒たちでした。
ひとりっこの私は、一緒に遊ぶ友達がでけて嬉しく、
どの子がきても仲良くしてました。
おそろいの服を着たり、一緒のおふとんで寝たもんです。
時々、きたな~い子が来て、
近所のおばばがお風呂に連れていき、3軒先のおばが散髪してあげて、長屋はにぎやかです。
ひとり、ふたりと増えていくこともあり、多いときで、4人が狭い家に転がり込み、警察が取り調べにきたこともありました。
家が無く、入れる施設もなくて、1年近くいた子もいました。ある日、大きな黒い車が止まって、ばらのワンピースを着たおばさんにひきとられました。
母は、連れてきた子どもに、特別に何をするわけでなく、
私と同じように食べさせ、本を読ませ、「あんたは賢い」とほめまくって、おだてまくって、寝かせるのでした。
それは私に使う手とまったく同じで、
誕生日を祝ったり、お正月をしたり、の面倒でお金のかかることはいっさいなしで、めでたい母でありました。

4年生の時、私はよしのさんを家に連れてきました。
特殊学級のよしのさんはお父さんが死んで、帰る家がない、と担任の先生に頼まれました。
彼女は週に2日、私達の4年1組に来ます。
私は出席番号がよしのさんの一つ前で、そのせいか、彼女はいつも近い感じでした。
きりんのように背が高く、南の子のように色が黒く、魚のように無口で、ふしぎな雰囲気のこでした。

母は、私とよしのさんを従え、彼女がいたという家を探しにいきました。
国道沿い工場裏、自動車廃棄場にあるバラックで、
破れたトタンが屋根、スクラップが壁でした。
10人位のおっちゃんが座ったり、寝たりしてはりました。

おばは日曜日の朝、よしのさんの髪をとかしながら、「ほんまは15歳くらいかな?」と訊きました。
よしのさんは頭をかしげました。
彼女はお誕生日も知らないし、自分の年齢も知らなくて、
母は「うちのくに(私のこと)と同じでええやん」と例のすぼらをかますのでした。

私は、ゴム飛びに人生のすべてを捧げていた頃でしたので、
外で遊ばない彼女とはあまり遊ばなかったけれど、
寝る前に絵本を読んであげるのが好きでした。

クリスマスが近づく頃、
よしのさんは病気みたいになり、おばがよしのさんを病院に連れていきました。
妊娠でした。

その後、何日も、
母は、帰ってくるのが深夜で、
おばと毎晩よしのさんのことを話していたようです。
母は寝不足のせいか、元気がなく、
気分解消やと思うんですが、
青天の霹靂で、
「よっしゃ、今年はクリスマスの会をするで!」
と宣言しました。

で、
12月中旬から、大きなクリスマスケーキを注文し
場所はおばの家、ということで、
早速クリスマスツリーを買ってきて、飾りつけました。ました。
私にとっては生まれて初めてのお祝い事で、興奮しました。

当日、母はゆで卵10個と、ほうれん草のおひたし、という、不可解なものを持ち込み、
料理上手のおばがてんぷらを並べました。
おばの息子のクソガキ3人と、私とよしのさんが子ども軍団で、
他にお隣のおばちゃんやお菓子屋のおじいちゃんも来ました。
おじがウイスキーをなめさせてくれ、
子どもたちは全員酔っ払い、
私はケーキを食べまくり、ゆで卵を6つも食べました。
よしのさんも楽しく、いっぱい一緒に食べました。

そこへ、緊急事態発生です。
おじから腕立て伏せ30回の命令が勃発。
(おじは気分がいいと、この命令を発します。)
すみやかに子ども軍団はよしのさんも含めてみんな畳に伏して対応。
更には、うでずもうへと自主体制を組み、
お膳と台所片づけ命令に全員出動し、
最後は、すもう3回戦という深刻事態に突入。
柔道バリバリのクソガキトリオは強く、私は負けて痛い目にあい、泣きまくり、
よしのさんに手をひかれて家に帰りました。

大人たちは、夜遅くまでしゃべっていたようです。翌日の母の目は赤く腫れていました。
「お母さん、どないしたいん?泣いたん?」
「よしのさんはな、赤ちゃんを産んでも、ひとりで育てていかなあかんねん。
こんな事、放っておかれへん。。。。放ったらあかん。
でもどないしたらええかわからへんねん。
赤ちゃんがおったら、入れる施設なんかあらへん。
みんなの力でよしのさんが中学校へいけるようにせなあかん。
どないしたらええと思う?」
「うちで赤ちゃん育てたらええやん」
「あんたなぁ、、チューリップ植えるみたいに言いなや~
赤ちゃんがいたら、あんたは毎日子守りやで。ゴム飛びなんかでけへんで。」
ゴム飛びができなくなる、、、それは世紀末や!
私は即座にコトの重大さを察知しました。

結局、数日後、お正月前に、
母が何度も会いにいった教育委員会のえらいさんがなんとかかんとかで、施設が見つかり、
よしのさんは、遠くの施設に移りました。

お正月は寝正月。
お雑煮は普段のお味噌汁におもちが入るだけ、部屋の飾りつけは自分の生徒が作った干支の絵。
相変わらずのずぼらな、この説明のしようのない、私の母のノリ。
どうにかしてほしいが、
母は、昼寝をきめ、「起こしたら、足こそばしの刑やでぇ~」。
しょうがないので、私はおばの家へ行き、
クソガキどもが釣りにいったすきに、
やつらのマンガを読みまくったのでした。
「あしたのジョー」はみなしごだけど、ありとあらゆる試練を乗り越えて宿命のボクサーになり、
「水滸伝」の豪傑たちは、魔星の生まれ変わりとして、力をあわせて、悪い官吏を倒していく。
私もゴム飛びで正義を示すんや、って燃えた。
昼寝を終えた母にその意思を伝え、
「お母さんも教育で正義を貫いてねぇ」と言うと、
「ほなら、あんた、このテストの丸つけ手伝ってぇ~、あたし藤山寛美ちゃんの番組見たいねん。」とのたまうのでした。

今になって思うと、
母のノリは、
彼女の正義と何か関係があるのかもしれません。
どんなにずぼらでケチでも、
家のない子は放っておかない、というのは、
子どもたちへの愛であり、正義であり、
たいしたことはできないにしろ、
それはそれなりにカッコよく、
母は永遠に、
私の寝正月ヒーローなのでありました★
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by kunikotheater | 2010-01-08 13:57 | エッセイ

詩 私はあなたに

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いつもと変わらない大阪の東西をいく京阪電車の
小さな駅で、連なる電車に身をまかせ、
真昼の緑の席に身をうずめ、
自分が誰であると証明もせず、
来る思いに目を閉じず、
行かない思いに目を閉じる。

あなた。

私はあなたに会いにきた。
言葉をかわせたらいいのだけれど、
ほんの少しの距離が私達を沈黙においてしまう。

ほんの一言で、友達になれたかもしれないあなた。

その青いサファイアの指輪、素敵ですね。
って思いきって言ってみればよかった。

一人では生きられない。
と時々思う。

一人で生きられないなら、だめでしょう。
と時々思う。

かすかに揺れる電車は私達をどこに連れていくというのだろう?
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by kunikotheater | 2009-09-28 11:08 | エッセイ

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