77億の感動


アメリカ在住のパフォーマーです。世界人口77億の感動研究中。プロフィールは下のカテゴリーから。
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もうすぐ母の日

そういえば、、、コドモの頃、
私って、実は母の実の娘でないのではないか?
そんな疑問を抱いた。
そしてそれには理由があった。

秋、窓を閉めて寝る季節の頃だった。
母は毎週日曜日の夜9時から10時の間に自分の部屋にひきこもり、
決してふすまを開けてはいけない、と言った。
新たなる法律が成立し、私はそれに従った。
たいしたことはない。
ふすまを閉めたからといって、私に影響はなく、
テレビを見て部屋で遊んでいればいいわけで、、、。

が、
その間、母は一体何をしているのか?
なぜ私は見てはいけないのか?
何か秘密でもあるの?
見られてはいけないものでもあるの?
・・・
そのうちだんだん妙な疑惑と不安がわいてきた。

もしかして、母は「鶴の恩返し」に出てくる鶴ではないか?
ほんでもって隠れて織物を織っているのではないか?
実は「雪女」で、ふすまを開けたら、真っ白の風にくるまれて、青白い顔で、消えていくのではないか?
私は、そんな化け物たちから生まれたのか?
もしかして、桃太郎なのか?私は。。。

もしそうだったらどうしよう?
田舎のおばあちゃんちに行って、おばあちゃんが黍団子を作って、
鬼退治に行ってきなさい、って言ったらどうしよう。。。

怖いやん。めちゃ怖くて、泣きそうやん。
涙の壺に、涙をためて、ここを逃げなくては。
壁の落書きのにわとりが、ろばと犬と猫を連れてくるから、いっしょに逃げ出すのだ。
ところが私はガリバーのように、この小さな座布団に縛り付けられ、
どこにもいけない。
そうだ、玉手箱を開けると、何かいいことがあるかもしれない。
竜宮のお姫様は開けちゃいけないって言ったのに。

え、もしかしたら、このふすまを開けたら、うちのお母さんは髪が真っ白のおばあさんになっているかもしれない。ぁぁぁ、開けちゃいけない。
こんな秘密を持つなんて、
きっとお母さんは私が嫌いなんだ、
私はなんてかわいそうな娘だ。

がさっ!
自分があまりにも不憫で、たまらなく、
思い切って、ふすまを開けてしまった。

と、、、母はなんと、腕立てふせの最中。
「ははは(照れ笑い)、入ってきたらあかん、て言うたやん」

もうすぐ運動会で、教師の母は、なんとか競争に勝つために、トレーニング中なのだった。
「あんたがおったら集中でけへんからさぁ、ひとりでやりたかったんやんかぁ。ひとりでテレビでも見とき。はあ、もうええわ。やめよっ。」
と食卓に来てお茶を飲む。
食卓にいつもある、手にべたべたとくっつく、しけたしょうゆのあられ。。。
それをひとつづつ5本の指先につけ、指をなめずに食べた。これ、母と私のおもろい食べ方。
「こうして食べたら、なぜか、おいしいなぁ~」
と、にちゃっと笑う母。
で、私は5本の指を寄せて、5つのおかきを同時に口に入れるという技を極め、母の絶賛を得るのだった。

・ ・ ・ 多分、私は母の実の娘だと思う。

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オンラインで母の日のお花をオーダーして、
母のにちゃっと笑う顔を思い浮かべ、
にちゃっと笑う娘でありました。
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by kunikotheater | 2009-05-01 11:29 | エッセイ

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